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高齢者を支える現場の様々な問題

施設の離職率が高いのは本当か?

17年9月8日

介護業界への就職を目指す人にとって、離職率・退職率は気になるところでしょう。ただし厚生労働省の調査結果では介護の離職率は16%台、全産業の平均が15%台なので平均よりやや高い程度で特別に高い訳ではありません。むしろサービス業など介護より退職率の高い業界もあるので、介護業界は退職率が高いというのは単なる思い込みです。

こうした思い込みが生まれた理由としては退職率が極端に高い介護施設の存在があります。介護全体の退職率は16%台ですが30%以上という退職率が極端に高い介護施設もあれば、10%以下の退職率が低い介護施設もあります。つまり人材がしっかり定着する優良な介護施設と人材が定着しない介護施設の二極化が起きているのです。

このような退職率が極端に高い介護施設の存在が、介護は退職率が高いという思い込みに少なからず影響を与えています。介護施設に退職率の低い施設と高い施設がある以上、介護施設への就職・転職を希望する人はいかに退職率の高い施設を避けるかがポイントになります。

傾向としてはスタッフの人数が少なく、設立から3年未満の小規模の新しい施設は退職率が高いように思われます。職場にもよるかと思いますが、基本的に人数が少ないと人間関係が密接になりトラブルが生まれやすくなりますし、慢性的な人手不足で激務になってしまい大変な毎日を過ごすことになってしまいます。

更に設立されたばかりの介護施設は経営が安定せず、給与の支払いが遅れる可能性もあります。同じ介護施設で長く働きたいという人は、こうした施設の見極めに気を付けましょう。